グランプリシリーズ・ロシア杯で優勝し、初めてグランプリ大会2連勝を飾り、ファイナルの出場権を獲得した羽生結弦選手。
フリー前の公式練習中に右足首を負傷し、痛み止めを打って強行出場した代償は大きなものになりそうです。
今回は、羽生結弦選手のケガの原因や状態、現在どういう状況なのかを調べてみました。
羽生結弦ケガの原因や状態 現在は?
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まずは、あまり思い出したくはないのですが、羽生結弦選手の過去のケガとアクシデントを遡ってみましょう。
2012~2013年シーズン
シニアの世界選手権に初出場、フリーの公式練習で右足首を故障するもフリーに出場し総合4位入賞を果しました。
その後、左膝の故障のため国別対抗戦を辞退しています。
2014-2015年シーズン
グランプリシリーズ・中国杯のフリー前の6分間練習で、中国のハン・ヤン選手と衝突、ケガを負いました。
棄権せず最後まで滑り切るも、頭部挫創、下顎挫創、腹部挫傷、左大腿挫傷、右足関節捻挫で全治2~3週間と診断されました。
その後、グランプリファイナル、全日本選手権を連勝するものの、「尿膜管遺残症」のため手術を受け、2週間の入院、1ヶ月の安静と診断されています。
さらに、練習再開後に右足首を捻挫、再び2週間の休養となりました。
思えば、この頃から右足首の捻挫はくせになってしまっていたのかもしれません。
2015~2016年シーズン
世界選手権後、左足リスフラン関節靭(じん)帯損傷のため、全治約2カ月間が必要だと明らかにしました。
実はシーズン中から左足の痛みを抱えながら競技を続けていたそうです。
2016~2017年シーズン
グランプリファイナル後にインフルエンザを発症、喉頭炎を併発、1週間の安静加療が必要と診断されました。
2017~2018年シーズン
NHK杯の公式練習の際4回転ルッツの着氷の際に転倒し負傷、大会は欠場、診断結果は「右足関節外側靱帯(じんたい)損傷」と発表されました。
治りきらないまま痛み止めを打って平昌オリンピックへ出場、66年ぶりの連覇を達成しました。
「オリンピック終了後、「右足関節外側靱帯損傷、腓骨筋腱損傷」のため、約2週間の安静と3ヶ月間のリハビリ治療を要する診断を受け、世界選手権を辞退しました。
2018~2019年シーズン
グランプリシリーズ・ロシア大会のフリーの公式練習で4回転ループの着氷時に転倒し負傷しました。
モスクワでは医師の触診により「前下脛腓靱帯(ぜんかけいひじんたい)損傷」「三角靱帯損傷」「腓骨(ひこつ)筋腱損傷」の疑いと発表されています。
3週間の安静が必要とされています。
現在のケガの状態は?
羽生結弦選手を指導するブライアン・オーサーコーチは、羽生結弦選手は日本へ帰国、日本で精密検査を受けるとのことです。
その診断結果を受けて、グランプリファイナル(12月6~8日)、全日本選手権(12月21日~24日)の出場可否を判断することは明らかにしたとのことです。
羽生結弦選手はケガが多すぎる!
羽生結弦選手のケガについて、元フィギュアスケーターの小塚嵩彦さんが某スポーツ紙にコメントを掲載しました。
けがには細心の注意を払うべきで、去年も今年も同じような怪我をした。
すべてが本人のせいではないがやはり不注意という部分もあるだろう。
怪我をするとジャンプの構成を落とすことになる。
結果、今回のようにリカバリーもうまくいかなくなる。
怪我をして頑張るのではなく、怪我をしない予防も含めて、どう克服していくか。
今後の五輪王者の滑りに期待したい。
確かに羽生結弦選手はケガやアクシデントが多いと思います。
しかし、元々喘息の持病を持ち、体質が弱い羽生結弦選手は、厳しいトレーニングを行い、限界まで挑戦しているのです。
そんな後輩に対し「不注意」と言う発言はファンとしてとても悲しいものです。
羽生結弦選手自身は「これも羽生結弦と思ってこれからも応援してほしい」とコメントしています。
羽生結弦選手は「ガラス」のようなはかない体と「鋼(はがね)」のような強いメンタルを兼ね備えているからファンを魅了するのです。
グランプリシリーズやファイナルの動画も!
グランプリファイナルは4連勝している羽生結弦選手。
印象的な動画をピックアップしてみました。
2013年
【GPファイナル動画】羽生結弦選手、世界歴代最高点でショート1位!演技映像はコチラ⇒http://t.co/Xhs9OCmsF2 GPファイナル「男子フリーほか」は明日よる7時54分からテレビ朝日系列で放送(一部地域を除く) pic.twitter.com/PPUXgppqaJ
— テレビ朝日 フィギュアスケート (@figureskate5ch) December 5, 2013
翌年ソチ五輪を控えたシーズン、羽生結弦選手はグランプリファイナルで初優勝を果しています。
ショートは前年に引き続きのプログラム「パリの散歩道」で歴代最高点をマーク。
フリーは震災の年に使用していたプログラム「ロミオとジュリエット」(曲は違います)で自己ベストを大幅に更新しての優勝でした。
その最高得点をマークしたショートの動画はこちら
↓
2014年
オリンピックチャンピオンとして臨んだグランプリファイナルは中国大会での衝突事故があり万全の体調ではありませんでした。
プログラムは、ショートがショパンの「バラード1番」、フリーが「オペラ座の怪人」を披露。
どちらもシーズンベストをマークしてグランプリファイナル2連覇を達成しました。
個人的に大好きなフリーの動画はこちら
↓
https://www.youtube.com/watch?v=zkPIULkJj0o
2015年
ショートは前年に引き続き「バラード1番」、フリーは「SEIMEI」のプログラムで臨みました。
NHK杯で史上初300点超えで世界最高得点を叩きだし、わずか2週間後のグランプリファイナルで自身の記録を更新しました。
ノーミスのフリーの演技はこちら
↓
https://www.youtube.com/watch?v=K1cOMqPaXYw
2016年
フィギュアスケートの #GPファイナル 、羽生結弦選手は大会4連覇を達成しました。(諫) pic.twitter.com/qWw4sqpTGR
— 朝日新聞 映像報道部 (@asahi_photo) December 10, 2016
ショートはプリンスの「Let’s Go Crazy」、フリーは「Hope & Legacy」のプログラムで臨みました。
ショート、フリーともに新プログラムの時はシーズン序盤は思うような演技ができないことが多く、グランプリシリーズ2戦ではノーミスの演技は出来ずにいました。
グランプリファイナルではショートはシーズンベストを更新し首位発進するもフリーではジャンプミスがあり全体の3位に留まりました。
ショートのリードもあり金メダルを獲得、グランプリファイナル史上4連覇を達成しました。
羽生結弦選手には珍しいアップテンポな曲で、もう1度やってほしいと思うショートの演技はこちら
↓
https://www.youtube.com/watch?v=yX7TGkEEH2A
今後の羽生結弦選手は?
#フィギュアスケート GPシリーズ第5戦 #ロシア杯 で18日、表彰式があり、優勝した男子の #羽生結弦 選手は、退場時に「ありがとうございました」と叫びました。(俊) #YuzuruHanyu #figureskate #Russia #GPRussia #GPFigure #羽生くん #羽生選手https://t.co/NqIB3h9z8M pic.twitter.com/dn4JDk3vb7
— 朝日新聞 映像報道部 (@asahi_photo) November 18, 2018
羽生結弦選手がロシア大会後のインタビューで今後について
「スケートって、治ったら終わりじゃないので、まあそういうこともふまえながら、トレーニングを出来るかどうか。
ちゃんとスケートを、自分がしたいスケートを出来るかどうかを、ちゃんと考えながら、今後を考えないといけないかなとは思っています」
と答えていることから12月6日に始まるグランプリファイナル出場については難しいと思っています。
まだ日本で受けた精密検査の結果が発表されていないため、全日本選手権の出場についてまったく分からず、ファンを心配させています。
世界選手権の選考を兼ねている全日本選手権を欠場した場合、羽生結弦選手は世界選手権に出場できないのでしょうか?
日本スケート連盟では「前例がない」として、オリンピックのような特例措置を取るのかどうか明確にはしていません。
2019年の世界選手権は日本で開催されるため、出場してほしいと誰もが願っているとは思います。
ただ、世界選手権は2度制していますから、羽生結弦選手にとってどうしても出なければいけない大会ではないのでは?
日本スケート連盟が全日本選手権に出なければ世界選手権に出場できないと言うのであれば、それでいいのではないでしょうか。
今季のプログラムは羽生結弦選手が子供の頃から目標としてきたエフゲニー・プルシェンコさんとジョニー・ウイアーさんに完成形を披露するため、来季もう1度挑戦すればいいのです。
さらに、競技を続ける上でのモチベーションとなっている4回転アクセルについても挑戦は先延ばしにしてほしいです。
やはり、大技にはケガが付きもの。長く競技を続けて欲しいからこそ、今は無理してほしくないと思っています。
まとめ
以上、羽生結弦選手のケガを振り返ってみましたが、本当にケガとアクシデントが多いなあと痛感しました。
ただ、羽生結弦選手だけでなく一流のアスリートというのはケガと付き合いながら競技を続けるものです。
体操の内村航平選手は今回の羽生結弦選手と同じケガを負いながら10月の世界選手権に出場しました。
大リーグの大谷翔平選手も右足の捻挫が癖になってしまっていますし、今回右肘にもメスを入れました。
ケガと向き合って競技を続けているアスリートを自分たちは応援することしかできません。
スポーツには見えない力があり、応援する側もパワーをもらうことができます。
逆に応援することで、こちらからパワーを与えることができるのであれば、惜しみなく応援したいですね!