コラム

Twitterもついに買収!創業者の元を離れたSNSの今後の行方は?

Twitterもついに買収!創業者の元を離れたSNSの今後の行方は?

2022年10月、アメリカの実業家イーロン・マスク氏のTwitter買収が話題となりました。一時は、マスク氏が買収を撤回し裁判になるなど、二転三転しましたが、最終的に440億ドル(約6.4兆円)で取引が完了しました。

今回は、新しいCEO(最高経営責任者)を迎えたTwitterがどのように変化していくのか考察してみます。

「イーロン・マスク」はどのような人?

イーロン・マスク氏は、アメリカで活躍する実業家です。決済サービス「PayPal」を作り出したほか、電気自動車、宇宙開発、太陽光発電などのビジネスで成功を収めたとして知られ、世界長者番付第1位としても有名です。

Twitterの現状

Twitterの基本情報と近年の動向について見てみましょう。

世界中で利用されるSNS「Twitter」

Twitter社は、2006年にサービスを開始したアメリカのIT企業です。2021年11月に創業者のひとりであったジャック・ドーシーがCEOを辞任し、後任のパラグ・アグラワルが指揮していました。

2007年のツイート数は1日5,000件ほどでしたが、2010年には1日5,000万件を超えるサービスへと急成長を遂げ、現在では利用者が2億人、1日に5億件以上のツイート数があるとも言われています。そして、2022年10月27日にイーロン・マスク氏がCEOに就任しました。

抱えていた課題

利用者2億人のTwitterですが、Facebook 27億、YouTube 22億、Instagram 12億と、他のSNSに比較すると利用者数は半数以下となっており、伸び悩んでいました。また、Twitterは、短い文章での投稿がメインで、ビジネス面ではあまり活用されていません。対して、Instagramは視覚に訴える投稿が可能で、ユーザーにアピールしやすく広く支持されています。

比較的大きなプラットフォームを持っているにも関わらず、それを活かせず2018年以降、赤字が続いていました。また、「投稿内容に対する管理が厳しすぎる」という指摘も挙がっていました。

マスク氏の買収後の構想

このような背景を持つTwitterを、マスク氏は今後どのように改革いくのでしょうか。

マスク氏は、Twitterを街の広場のようなものにしたいとコメントしており、厳しい言論統制ともいえる体質を見直し、誰もが自由に発言できる環境を作りたいと考えているようです。また、赤字経営の見直しでしょう。しかし、その発言は一部に矛盾があることもあり、はっきりとは断言できません。

ここでは、マスク氏が今後進めていくであろう改革内容について紹介します。

  1. アルゴリズムをオープンソース化
  2. 広告収入からの脱却
  3. 組織改革と人件費削減
  4. 新機能の追加

順番にみていきましょう。

①アルゴリズムをオープンソース化

これは、Twitterをプログラミングする上での手順や計算方法を一般公開することです。具体的には、以下のようなものです。

  • 不適切ツイートを繰り返すアカウントの凍結基準を公開
  • 表示されるツイートやトレンドがどのような基準でフィード化されるのか公開

マスク氏はTwitterのアルゴリズムをオープンソース化することで、コンテンツへの取り締まりの介入を最小限に留めたいと言っています。

②広告収入からの脱却

現在、Twitter社の収入源は90%が広告収入と言われています。しかし、マスク氏は今後、広告収入の割合を50%以下にすると主張しました。

その一番の対策として、Bot対策が挙げられます。Botは自動ツイートの一種で、広告等への誘導を目的としています。Botがタイムラインを荒らしている事例は多く見受けられますが、そこに人々が集まってくるという事実も否めません。

広告で運営されているTwitterにとっては良いこととも言えますが、そこに依存している状況をどのように解決していくのか、注目されます。

③組織改革と人件費削減

収益に対して人件費が負担となっていたTwitter社。マスク氏は買収前にTwitterの従業員の75%は解雇しないと明言していましたが、大規模な組織改革に着手。アメリカのTwitter全従業員の7,500人のうち半数を解雇し、メスを入れました。

④新機能の追加

マスク氏が就任後、すでにいくつかの機能やサービスが追加・変更されています。

Twitter Blueの見直し

日本では提供されていないサービス「Twitter Blue」ですが、ツイート編集、送信取消、高画質かつ60分以内の動画アップロードが可能な有料サービスです。今までは2.99ドルでしたが現在7.99ドルとなっています。

認証バッジのシステム見直し

今までは、なりすまし防止のために、本人認証された場合に、認証バッジ(公式マーク)が付与されていました。しかし、現在はTwitter Blueの課金ユーザー人は誰でも利用できるように。そのため、「金バッジ」「グレーバッジ」が登場しました。

  • 青バッジ:Twitterの審査基準を通過した悪意のないTwitter Blue利用アカウントが対象
  • 金バッジ:Twitterが認証した企業アカウントが対象
  • グレーバッジ:Twitterが認証した政府関連のアカウントが対象

ツイート表示数の公開

自分のみが確認できていたツイートの「表示数」が公開されるように。そのツイートがどのくらいの人の目に触れたか確認できるようになりました。

今後追加が予想される機能

まだはっきりとリリース時期は決まっていないようですが、投稿の文字数が最大文字数が140字から4,000字になったり、シャドウバン確認機能を追加するとも発表しています。

最大文字数については英語で4,000字、日本語では2,000字になるのではと言われています。

また、Twitterで違反行為と認定されると「シャドウバン」といって機能制限されてしまいます。現在は、アカウント内でなぜバンされたか確認することができませんが、今後確認可能になるとのことです。

さらに、プロフィール画像などで一部NFTが導入されていますが、今後はツイートの所有権を特定し、またそれを売買できるようにするとのことです。

最後に

大きな企業買収案件として、世間を騒がせた今回のTwitter買収。しかし、マスク氏は2022年12月現在「後任が決まり次第、辞任する」とも発言しています。創業メンバーやエンジニアから離れたTwitterは、これからどのように改革されていくのでしょうか。今後もTwitter社の動きに目が離せません。

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ひらり
読んで頂きありがとうございます 3歳と1歳の息子を育てながら、素敵な暮らしを目指して、気に入ったインテリアやおいしいもの、素敵な場所をブログにしています